ここ数年増加傾向にあると言われている『敏感肌』。
新しく発売される基礎化粧品を見ても
でも…そもそも敏感肌とはどのようなものなのか?
まずはその点を理解しておく必要があります。
目次
【意外と知らない】敏感肌ってどんな肌のことを言うの?
結論から言うと、敏感肌とは正式な病名などではなく、“普通の人より反応しやすい肌のこと”を言います。
例えば、洗剤や化粧品を使った時に肌がヒリヒリしたり、荒れたり、赤みが出たり、また衣類と肌が擦れることで痒みが出るといった状態も「敏感肌」と呼ぶようです。
そう、つまり敏感肌とはかなりざっくりとした表現なのです(^-^;
ですが、敏感肌の原因はある程度明らかになっており、中でも大きな要因とされているのが『乾燥』です。
乾燥は肌トラブルの元として広く知られていますが、しっかりとケアをしないと敏感肌に傾いてしまう可能性も!
敏感肌になるとダメージを受けやすくなるだけでなく、肌が本来持っている回復力も低下してしまうので、忙しい時でも手を抜かずに保湿ケアを行っておきたいですね◎
肌が乾燥すると敏感肌になるのはどうして?
【乾燥すると肌を守るあの機能が衰える!】
私たちのお肌には、紫外線や埃といった外的刺激から肌を守る“バリア機能”が備わっています。
このバリア機能は、洗剤や化粧品等による刺激から肌を守る働きもしており、働きが低下すると、ピリピリしたり、赤みが出やすくなったりと肌トラブルが起こりやすくなってしまうのです。
そしてこのバリア機能を果たす上で必要不可欠なのが角質層のうるおい。
特に水分を保持する役割を持つ『セラミド』が不足していると、乾燥→敏感肌に傾きやすいとされており、実際に敏感肌の人やアトピー肌の人は肌のセラミド量が少ないと言われています。
【もう一つの原因】
乾燥が敏感肌の原因になると言われているもう一つの理由は、バリア機能に水分の蒸散を防ぐ役割があるためです。
分かりやすく言うと…
この悪循環によって乾燥肌の改善が難しくなり、バリア機能を回復させることも難しくなる、というワケです。
あちらこちらで保湿ケアをしっかりするようにと言われているのも、乾燥が及ぼす悪影響を考慮すれば納得といったところ。
特に湿度がグっと下がるこれからの時期は、これまで以上の“徹底保湿”を意識したいですね♪
アレルギーや栄養不足も敏感肌の原因の一つ◎
敏感肌の原因は乾燥だけではありません。
例えば、花粉や食物アレルギーなどアレルギー体質であることも敏感肌の原因の一つだと言われています。
花粉によって鼻がグズっているだけでも、実は全身がアレルギーを起こしやすくなっていますし、身体のどこか一箇所に傷があると、全身が炎症を起こしている状態になるので、化粧品などに反応しやすくなってしまうのです。
また、栄養不足も敏感肌の原因の一つ。
特に皮膚の元であるタンパク質や、皮膚や粘膜の生成&傷ついた肌の再生をサポートするビタミンAは積極的に補うことが大切です。
そしてお肌のセラミドをどんどん作り出すために、ターンオーバーを促進するビタミンCや亜鉛もしっかりと摂取したいところ◎
*セラミドはターンオーバーの過程で生成される!
さらに女性に多い“貧血”もお肌の状態に影響するので、鉄分も意識して摂るようにしましょう。
次回はタンパク質や亜鉛、ビタミンC、鉄分を多く含む食品をまとめていきますので、食事メニューを組み立てる際の参考にしてくださいね(^_-)-☆
敏感肌の予防・改善に役立つ食べ物とは?
それでは早速、敏感肌対策に有効な食べ物をご紹介したいと思います♪
【敏感肌対策に効果的な食べ物まとめ】
<タンパク質>
植物性タンパク質に比べて、動物性タンパク質の方が摂取できる量が圧倒的に多いため、肉や魚、乳製品、卵を摂るのがオススメ!
タンパク質を豊富に含む食べ物にはこのようなものがあります。
★鶏のむね肉
★牛もも肉
★豚ロース肉
★卵
★パルメザンチーズ
*魚肉ソーセージやちくわは低カロリー&手軽なのでプラス一品にオススメですよ♪
<ビタミンA(βカロテン)>
★うなぎ
★モロヘイヤ
★にんじん
★卵
★ほうれん草
*ビタミンAは海苔にも多く含まれています◎
<亜鉛>
★豚レバー
★牛肉
★卵
★かに
★たらこ
パルメザンチーズやプロセスチーズ、ピュアココアやゴマにも多く含まれています◎
<ビタミンC>
★黄ピーマン
★芽きゃべつ
★柿
★ゴーヤ
★キウイフルーツ
*抗酸化作用を持つビタミンCは、敏感肌対策だけでなくシミやシワ対策にも一役買ってくれますよ♪
<鉄分>
★卵
★しじみ
★海苔
★ひじき
★油揚げ
*鉄分には植物性(非ヘム鉄)と動物性(ヘム鉄)があり、吸収が良いのはヘム鉄です。
非ヘム鉄とバランスよく摂取するようにしましょう。
敏感肌が避けるべき食べ物はコレ!
敏感肌対策に有効な食べ物がある一方で、敏感肌に良くない食べ物もあります。
効果的な栄養素を積極的に補うことも大事ですが、NG食品を避けることも対策の一つ。
ということで、ここでは敏感肌に良くない食べ物をいくつかご紹介したいと思います◎
<糖質や脂質過多の食事>
糖質や脂質の代謝にはビタミンB群が消費されるため、糖質や脂質過多の食べ物を多くとると、肌に必要な栄養素が行き渡らなくなる可能性があります。
また、パスタやラーメン、うどんといったメニューは、どうしてもタンパク質やビタミンといった肌の生成に必要な栄養素が不足しがち。
バランス良く栄養をとれるメニューをチョイスするようにしましょう。
<冷たい食べ物>
体が冷えて血行が悪くなると、肌の代謝が悪くなり、必要な栄養素が行き届かなくなります。
生野菜をたっぷり使ったサラダや、冷えた飲み物、アイスの取り過ぎには注意しましょう。
<カフェイン&アルコール>
カフェインやアルコールは、ビタミンやミネラルを排出してしまったり、血管を収縮させる作用があるため、飲み過ぎは禁物。
アルコールに関しては摂取したアルコールの分解に水分が必要になるので、お肌が水分不足になり、乾燥を招いてしまいます。
お酒はたしなむ程度に。
コーヒーや紅茶も飲み過ぎないよう気を付けましょう◎
コーヒーや紅茶が手放せない方は、対策としてカフェインレスの飲料を選ぶことをオススメします。
刺激を感じるだけじゃない!敏感肌は年齢肌を加速させる!
敏感肌のデメリットは、ピリピリしやすくなったり、痒みが出やすくなったりといった事だけではありません。
そう…実は敏感肌になると“年齢肌サイン”が出やすくなってしまうのです。
年齢肌サインとは、いわゆるシミやシワ、ほうれい線といった老け見え要素の事。
これは以前お話した、敏感肌の特徴である「バリア機能の低下」が大きく影響してきます。
バリア機能は、紫外線等の外的刺激からお肌を守ってくれる美肌に不可欠なもの。
敏感肌になってバリア機能が低下し、紫外線が侵入しやすくなれば…シミやシワが出来やすくなるのも当然のことですよね(^-^;
敏感肌用化粧品を手掛けるポーラ・オルビスグループによると、敏感肌の人はそうでない人に比べて11歳も老けて見えてしまうのだとか。
年齢肌に悩まされないためにも、徹底した乾燥・敏感肌対策が必要だと言えそうですね◎
20代~30代が実践すべき敏感肌対策とは?
敏感肌を予防・改善するためには正しいスキンケアを行うことも大切◎
やはり食事だけでなく、スキンケアのやり方にも気を配っていく必要があります。
そしてこの時にポイントとなってくるのが「いかに肌の負担を減らせるか」という点。
日に何度もクレンジングや洗顔をしたり、ゴシゴシこすったり、力任せにパッティングをしたりといった方法でお手入れをしてしまっては、いくら高価な基礎化粧品を使っても十分な効果は得られません。
私たちのお肌は、摩擦に弱く非常にデリケートなもの。
敏感肌にならないためには、負担を最小限に抑えるべく出来る限りソフトにケアすることが大切です◎
また、軽めのメイクに切り替えるのも有効な手段。
しっかりメイクをしていると、クレンジングの時間が長くかかってしまいますが、軽めのメイクであればその時間を短縮させることができます。
クレンジングや洗顔は、時間がかかればかかるほど乾燥しやすくなり、その分肌にかかる負担も大きくなるもの!
最近では20代~30代の若い世代で敏感肌に悩む人も多いようですが、そこまでファンデーションの必要性を感じない場合は、洗顔料だけで落とせるBBクリームなどに切り替えるだけでもかなりの肌負担軽減につながります。
20代30代のお肌を良い状態に保つこと=将来の美肌のために出来ること。
まだ20代だから、30代だからと気を抜かず、肌に負担をかけないスキンケア・メイクを心がけましょう◎
40代~50代が敏感肌になりやすい理由とは?
敏感肌になりやすい40代~50代。
この年代で敏感肌の人が多いのは、ズバリ肌の水分量が低下してしまうためです。
40代にさしかかると、肌のうるおいを保つ働きがあるコラーゲンやヒアルロン酸の生成量も減ってしまい、同じくうるおいを保つ機能を担っている女性ホルモン(エストロゲン)も40代~50代でガクンと分泌量が減ってしまいます。
そのほか、それまでに受けた紫外線ダメージによって繊維芽細胞が衰え、コラーゲン・ヒアルロン酸の生成量が減少してしまう事も40代50代で敏感肌になりやすい要因の一つ。
また、角質ケアのやりすぎも敏感肌に大きく影響してきます。
よく、「年を重ねるとターンオーバーの周期が長くなって不要な角質が溜まり、くすみ等の肌トラブルが起こりやすくなる」などと言われていますが、毎日のようにメイクとクレンジングを行っている人は、ターンオーバーの周期が長いどころか短いと言われています。
ターンオーバーの周期が短く未熟な細胞のまま上がってきてしまっては、水分をキープすることが出来ず、乾燥肌→敏感肌に…。
そんな状態での角質ケアはまさに傷口に塩を塗りこむようなものです。
角質ケアが習慣になっている人は「本当に自分の肌に必要なのか?」という点を今一度見直すことが大切◎
お時間のある時にでもコスメカウンター等で相談されることをオススメします。
肌が弱っているときでもスキンケア&メイクは必要?
敏感肌だとどうしても化粧品トラブルが起こりやすいもの。
ですが、だからといって何もしないのはNGです。
なぜ何もしないのがNGなのかというと…
こういった理由から、何もしないことでかえって敏感肌の症状が改善されにくくなると言われています。
とは言え、使用する基礎化粧品やベースメイクアイテムはこだわって選ぶとことが大事。
敏感に反応してしまうデリケートな状態でも安心して使える低刺激コスメをチョイスするのが◎です。
敏感肌さんが避けておきたい成分は、鉱物油や香料、着色料、エタノールといった種類のもの。
本来肌に必要のない香料や着色料が配合されている化粧品は避け、水分が蒸発しやすいエタノールも無配合の製品を選ぶと良いでしょう。
また、ダイズやコメ由来のエキスでアレルギー反応が出てしまうケースも少なくありません。
肌に良い成分だからと安心しきらずに、合わない成分を見極めていくことも重要だと言えるでしょう。
乾燥肌・敏感肌の改善は“ヒト型セラミド”にお任せ♪
化粧品に配合されている保湿成分は実に様々。
有名どころで言えば、コラーゲンやヒアルロン酸といった成分が挙がるかと思いますが…、敏感肌さんに特にオススメなのは『セラミド』です。
セラミドはコラーゲンやヒアルロン酸に比べて保湿力が高く、尚且つ保湿効果を維持する力に優れた敏感肌さんにピッタリの成分◎
さらに肌の角質層に含まれる成分ですので、安全性も高くまさに一石三鳥です。
しかしセラミドと一口に言っても原料によって複数の種類があり、どのセラミドを選ぶかという点が重要になってきます。
<セラミドの種類>
★ヒト型セラミド
酵母を利用して生成されたもので保湿力が高く、刺激が少ない。
(ヒトの肌にあるセラミドとほぼ同じ構造をしている)
★天然セラミド
馬など動物由来の成分で、保湿力は高いものの高価。
★植物性(グルコシル)セラミド
米ぬか油や小麦胚芽油などから抽出された植物由来のセラミド。
アレルゲンになりにくいと近年注目されている。
★合成(疑似)セラミド
石油原料から化学合成したもので、大量生産が可能。
他のセラミドに比べて安価。
さらにヒト型セラミドの中でもセラミド1~セラミド7まで複数の種類があり、敏感肌の改善には下記4種類のセラミドが効果的だと言われています。
★セラミド2(NSまたはNG)
人間の肌に最も多く含まれており、セラミドの中で一番保湿効果が高い。
★セラミド1(EOP)
水分保持+バリア機能をキープするために必要な成分。
不足すると乾燥肌や敏感肌に傾きやすくなると言われている。
★セラミド3(NP)&セラミド6Ⅱ(AP)
セラミド1と同じく水分を保持するとともに、ターンオーバーを促進させる。
この2つのセラミドが不足していても乾燥肌や敏感肌に傾きやすくなる。
セラミド配合の化粧品を使用してセラミドを補うことで、皮膚の乾燥を改善できる可能性が高くなります。
ヒト型セラミド配合の化粧品はやや高価な傾向がありますが、ヒト型セラミドは皮膚科医も「敏感肌の改善に役立つ」と推奨する成分ですので、お悩みの方は一度試してみることをオススメします。